UPDATE 2000.09.08


 【桜草共和国平和コンサート 2000.08.06】
 
 8月6日は、広島に原爆を落とされた日、あちこちで原水爆禁止と平和を訴える催しが開かれたことと思います。
私たち合唱団白樺は、桶川市民会館で開かれた桜草共和国平和コンサートに、30余名で参加してきました。
桜草共和国は、東京バラライカアンサンブルでアコーディオンを弾いている伊藤さんが、埼玉県で音楽活動をしている仲間を集めて交流している組織です。伊藤さんは共和国の王様(?)、毎年白樺も招かれて歌っています。今年のプログラムは以下のとおりでした。指揮は団員の伊沢さん、ピアノ伴奏は同じく団員の吉田さん、「鶴」のオーボエを虎谷先生が吹いてくださいました。

 

1.スリコ
ツェレテリ作詞 グルジア民謡 井上頼豊訳詞 中山英雄編曲
 戦争で恋人とはぐれた若い兵士が、恋人の姿を求めてさまよい歩く。森のうぐいすは、あなたの立っているその土が、スリコの墓だと、スリコはもう亡くなったと告げる。グルジアの代表的な民謡で、旧ソ連の人々に広く愛唱されている歌です。
 
      
2.鶴     
ガムザトフ作詞 フレンケリ作曲 中村五郎訳詞 中山英雄編曲
 戦場に行ったまま帰らない兵士たちはきっとあの鶴に姿を変えて飛んで行ったのだ、私もやがてあの群に混ざって飛んでゆこう。中央アジア、タゲスタンの代表的詩人ガムザトフが、広島の原水爆禁止世界大会に参加した感動をもとに作詞したといわれています。
 
 
3.道
オシャーニン作詞 ノヴィコフ作曲 中央合唱団訳詞
 ナチスドイツとの激しい戦いが繰り広げられた南ロシアでブーリャンの茂みに眠る友を想い、悲惨な戦闘に明け暮れた日々を想い、故郷の母を想う。ほこりの立つ道によせて、別れの悲しみを切々と歌い上げた曲。映画では前線に向かう兵士たちが、軍用列車のなかで歌っていました。
 
 
     
4.百万本のバラ

 
  ヴォズネセンスキー作詞 パウルス作曲 松山善三訳詞 赤堀文夫編曲
 グルジアの画家ピロスマニが旅芸人の踊子に恋をして、小さな家を売ってバラを買い、踊子に贈る。ほのぼのとした、せつない恋の歌です。ピロスマニは、グルジア農民の生活を素朴なタッチで描いた実在の画家。作詞者はロシアの人気詩人、作曲家はラトビアの元文化相。ソヴィエト体制のなかで生まれた傑作です。そして日本の代表的な映画監督による訳詞は、私たちの心に響く名訳です。
 
 


 桶川のホールは響きのよいホールでした。4時半に集まって発声と声あわせの練習、衣装に着替えて、出演時間が7時半。大宮まで帰ってきたらもう9時近く、それから11時まで、例によって打ち上げ!暑い夏もふきとばす生ビールで、大いに気勢を上げました。
白樺名物はいろいろありますが、今回の公演では、また新名物が生まれました。そのひとつは、テナーの石井さんが参加しているのにソロがなくて、バスの町田さんが「道」のソロ、「百万本のばら」のオブリガードはテナーの濁川さんでした。50周年のために温存しているわけではありません。偶然の産物でした。
もうひとつは、桜草共和国名物のあってなきがごときタイムスケジュールが、今回はどうしたことかほとんどオンタイム。おかげさまで大宮でゆっくり飲み会をすることができました。
(文責 田付茉莉子)